株で損切りした銘柄を塩漬けにするとは?

大島結衣
大島結衣

投資の世界では、損切りは避けて通れない課題のひとつです。

株価が下落し始めると、焦りや不安に駆られ、売却のタイミングを見失ってしまうこともあるでしょう。しかし、損切りした銘柄をそのまま放置するのは、心にも体にも良くない影響を与えます。そこで、今回は「塩漬け」という概念について解説します。

塩漬けとは、損切りした銘柄を保有し続けることを指します。まるで、おいしい魚を塩で保存するように、株価が回復するのを信じて、しばらくの間、その銘柄を「塩漬け」にするのです。

この戦略には、メリットとデメリットが存在します。

塩漬けのメリット

潜在的なリバウンドへの期待

株価は常に変動しており、下落した後に再び上昇する可能性も十分にあります。塩漬けすることで、そのリバウンドを捉え、損失を回復できるチャンスを得ることができます。

例えば、一時的に業績が悪化した企業が、経営改革や新製品の発売などにより、再び成長軌道に乗るケースは少なくありません。このような銘柄であれば、塩漬けによって大きな利益を得られる可能性もあります。

税金の優遇措置

日本では、株式を長期保有することで、譲渡所得税率が軽減される制度があります。損切りした銘柄を塩漬けにすることで、この制度を活用し、税負担を減らすことができる場合があります。

ただし、この制度はあくまで「長期保有」を前提としており、すぐに売却する場合は適用されませんので注意が必要です。

塩漬けのデメリット

時間と機会コスト

損切りした銘柄を塩漬けにすることで、その資金が他の投資に回せなくなります。結果的に、より高いリターンを得られる可能性のある投資機会を逃してしまうことになるかもしれません。

塩漬け期間中は、株価の動向を常にチェックし、売却のタイミングを見極める必要も出てきます。

心理的な負担

損切りした銘柄を塩漬けにすることで、心理的なプレッシャーを感じることがあります。特に、株価が下落し続けている場合、さらに不安や焦りを感じやすくなるでしょう。

このような状態が続くと、投資判断に影響を与え、さらなる損失につながる可能性もあります。

塩漬けは誰に適している?

塩漬けは、以下の条件を満たす投資家に適しているかもしれません。

  • 長期投資の視点を持つ投資家
  • 損切りした銘柄の将来性を高く評価する投資家
  • 十分な資金を保有し、塩漬け期間中の機会コストを許容できる投資家

しかし、塩漬けは万能な戦略ではありません。リスクやデメリットも理解した上で、慎重に判断することが重要です。

参考資料:

損切りについて

よくある質問

塩漬け期間はどのくらいが適切ですか?

塩漬け期間は、銘柄の状況や投資家の判断によって異なります。一般的には、数年単位で考えることが多いでしょう。ただし、長期にわたる塩漬けは、機会コストや心理的な負担も大きくなるため、注意が必要です。

塩漬け中の株価の確認頻度はどのくらいがよいですか?

塩漬け中は、定期的に株価の動向を確認することが重要です。ただし、頻繁にチェックするあまり、感情的に判断してしまう可能性もありますので、週単位月単位で確認する程度が適切でしょう。

塩漬け中に株を売却すべきタイミングは?

塩漬け中の売却タイミングは、銘柄の業績回復市場環境の変化などによって判断します。また、当初設定した投資目標やリスク許容度なども考慮する必要があります。

塩漬けは必ずしも成功するとは限らないのですか?

塩漬けは、株価が回復すれば大きなリターンを得られる可能性がありますが、必ずしも成功するとは限りません。市場環境の変化や企業の業績悪化などにより、損失が拡大する可能性もあります。

塩漬け以外の損切り対策はあるのですか?

塩漬け以外にも、損切りを最小限に抑えるための戦略はいくつかあります。例えば、ストップロス注文を利用したり、分散投資を行うことで、リスクを軽減することができます。

投資に関する相談はどこにすればよいですか?

投資に関する相談は、証券会社やファイナンシャルプランナーなど、専門家に相談するのがおすすめです。自身の投資状況やリスク許容度などを考慮した上で、最適なアドバイスを受けることができます。

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